夢オチ<22ページ>
何も見えないのに…男は僕が頷いたのが見えたのだろうか。

疑問に思ったいると、男の気配は消えた。


また何も無い、独りの世界だ。


暫くすると、変化に気付く。
始めは気付かないくらい、ゆっくりと、だけど確実に。
そしてそれは、確信へと変わった。


気温が上がって来ている。

徐々に上がった気温は、今はもう真夏の様に暑かった。

頭がくらくらする。

これがゲーム?

こんな事をして、何が楽しいのか…分からない。
汗だくで、喉はカラカラだ。


暑い 暑い 暑い。


それでも気温は上がる。
どんどん どんどん

吸い込む空気すら、既に暑く、喉がくっついて僕は咳き込んだ。



『…水』


辛うじて発した言葉は、かすれて声にならなかった。

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