トリップ
「ハァハァ…」
息を荒げながら梨郁は学校へと走っていた。
「えぇー?!」
携帯を開き時計を見ると、自分が確実に学校に遅刻したという事が分かった。
まだ学校までには結構の距離があった。
「こんな…ハァハァ…長かったっけ…」
そんな時、道を渡ろうとしたところに車のクラクションが聞こえてきた。
咄嗟に信号を見ると信号は赤で左側には車が迫っていた。
「はっ?!…ーーーーーーー!!!」
梨郁は声にならない叫び声をあげて目を塞いだ。