時計塔の鬼
I don't understand it.
暇な授業の合間にふと思い出す。
シュウと初めて逢った翌日のこと。
「最悪」
教室の教壇に積まれたノートの山を見ては、溜め息を吐いてしまう。
「学習係になんて、なるんじゃなかった」
クラス全員分の大量のノートを集めて、それらを職員室まで持って行かねばならない。
ひどく面倒で、疲れる。
定期テストの前後にあるお決まりだとしても、慣れることはない。
もう半年近く前になる、入学当時の自分に嫌気が差した。
ちょっと憎いかもしれない。
深く激しく、後悔。