時計塔の鬼
sabbath of a little time.
翌日。
朝、私は学校に着くなり、待っていたらしい葉平と田中君に詰め寄られた。
「沖田先生、葉平から聞きましたっ! 大丈夫だったんですか!?」
葉ちゃんったら、バラしたな……。
葉平にジトーッとした視線を送ると、肩をすくめて困った顔をされた。
まあ、仕方ないか。
葉平と田中君は親友であるらしいから。
……それにしても、眠い。
眠い。
眠すぎる。
立ったまま寝てしまいそう。
結局、昨日の夜寝たのは三時をゆうに回った頃。
今朝方、携帯電話のアラーム音で飛び起きたらしい歩美に叩き起こされて、コンシーラー片手の化粧をされて、学校まで引っ張られて来たのだ。
これで眠くならない方がおかしい。
「大丈夫。……ふわぁー……ン」
思わずあくびが出てしまい、慌てて口を塞いだ。
見られてしまったかと、前の男衆の様子を窺うと――。