時計塔の鬼

――ビュゥゥゥ




「……だ」


「?」



風が、邪魔だ。



よく聞き取れなくて、その美しすぎる人に近付いた。



――グイッ



いきなり腕を引っ張られた。

掴まれた腕に、鈍い痛みが走った。

痕が残るかもしれない。


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