時計塔の鬼



シュウ……


もう、強がりも、プライドも、嘘も、

要らない。



シュウは、私の大好きな人で

愛しい人。



シュウは、元気にしていたんだろうか。



一旦立ち止まり、残り半分となった階段を見上げた。




少しは心配してくれたのだろうか。





そうだったら、

少しだけ

否、本当はすごく



……嬉しい。





不謹慎だなぁとは思うけれど、気持ちに嘘はつけない。




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