時計塔の鬼


「嬉しい……」




衝動的に思い切り、シュウに抱き付いた。



頬に、額に、髪に、

シュウの温もりを感じることが出来る。




好き。

好き。


気持ちが堰を切って溢れ出す。



あれほどまでのプライドも羞恥心も、意味なんてない。




恋って、本当にすごい。


好きって、本当にすごい。



今、こうしていることが奇跡みたいに思える。




嬉しすぎて、気が狂ってしまいそう。




< 94 / 397 >

この作品をシェア

pagetop