恋に恋する五秒前
「ヒロヤスなら、やってくれるよ!見なくても分かるよ!」ほてっている顔を両手で押さえそう言った。
「愛のパワーってやつね?!」ウインクをして、カナメがからかってきた。
「そんないいもんじゃないよ!!」
「うちにとってはうらやましい事だよー」カナメには昨日、ホテルの部屋の中でヒロヤスの事を話した。
「カナメも恋したらいいんだよ!!」私は
(ナイス名案だ!)そう思ったのだか、カナメにとっては
「ダメダメ!昔から恋なんてした事なくてさ…」恋なんてただの名前だけの生物みたいだ。
「岩河!!来なさい」カナメが監督に呼ばれた。
「監督に呼ばれちゃった…また後でね!」そう言い行ってしまった。