恋に恋する五秒前
「ユニホームで取材受けるんですか?!」
「はい!そうですよ」そう笑って言われた。
次は私だ。
急いで着替えて日本代表選手用のジャージを来てスタンバイOK。
約10分くらいしてからだろうか
「橘選手、お願いしま~す」と呼ばれた。
スタッフさんの後を追い、部屋に入ると壁が黒で覆われた個室になっていた。
「そこに座ってください」と言われ椅子に座った。
なんだか椅子が暖かかった。
この温もりはきっとカナメだな… とひそかに考えてた。
初出場だからかやけに長くてお尻が痛くなる。
痛いな~。と思う内に取材が終わりその場を離れた。
部屋を出ると、カナメが私を驚かせて来た。
「わっ!!」
「おっ!びっくりした。驚かせないでよ…」
「ハナ、長いんだもん!待ってたんだから…」
「ごめんごめん。」
「台で打っていいみたいだよ!!練習しに行こう!! ほらっ!!早く!!」私の手首を掴み引っ張って行った。
昨日、ヒロヤスに掴まれたところに重なって痛くなった。