恋に恋する五秒前





「ユニホームで取材受けるんですか?!」





「はい!そうですよ」そう笑って言われた。




次は私だ。



急いで着替えて日本代表選手用のジャージを来てスタンバイOK。





約10分くらいしてからだろうか




「橘選手、お願いしま~す」と呼ばれた。





スタッフさんの後を追い、部屋に入ると壁が黒で覆われた個室になっていた。




「そこに座ってください」と言われ椅子に座った。



なんだか椅子が暖かかった。





この温もりはきっとカナメだな… とひそかに考えてた。



初出場だからかやけに長くてお尻が痛くなる。
痛いな~。と思う内に取材が終わりその場を離れた。




部屋を出ると、カナメが私を驚かせて来た。




「わっ!!」



「おっ!びっくりした。驚かせないでよ…」






「ハナ、長いんだもん!待ってたんだから…」






「ごめんごめん。」








「台で打っていいみたいだよ!!練習しに行こう!! ほらっ!!早く!!」私の手首を掴み引っ張って行った。





昨日、ヒロヤスに掴まれたところに重なって痛くなった。





< 52 / 58 >

この作品をシェア

pagetop