恋に恋する五秒前
「誰か見てたらどうすんの…?」私が恥ずかしそうに言った。
「誰も見てないよ!きっと… それじゃ後でな!」 恥ずかしそうに走って行ってしまった。
すると5分くらいして世界卓球が開催した。
選手観客席に座り、日本を応援した。
「ハナ…ハナ!!」静かな声でヒロヤスが私の名前を呼んだ。
手招きをされて、訳も分からぬままヒロヤスの元へ向かった。
「何?」そう言い、手ぶらで来ると
「ラケットは?もうすぐ試合だぞ?!」爆笑していた。
「あっ!!!!試合かぁ。もう、そんな?」ベンチに置いていた荷物も運び、ヒロヤスと選手待ち合い控え室に行った。
ウォーミングアップやストレッチを十分にしていると
「もうすぐだな…」ヒロヤスがため息をついていた。
「えっ?まさか緊張してんの?!」
「そんな事あるかっ!?俺は3回出場してんだぞ…。ただ…」
「ただなによ?!」
「ただ…ただ、ハナが隣にいるって思うと緊張しちゃって…」ハニカンでいた。