恋に恋する五秒前
「でも俺、ハナの為に頑張るから…」
「うん!」
しばらくするとコートをアナウンスされてコートまで向かった。
コートまで行くまでに緊張しちゃって、観客席を見上げる。
(あっ!!)
私の目線の先には私の家族とユウユウ、ユウユウの母親がいた。
「どうした?」ヒロヤスが心配そうに聞いた。
付き合ってる事がばれたら大変!! そう思い
「あそこに家族と友達がいる」と素っ気なく言った。
コートまでに着くと凄い拍手に囲まれた。
その観客の声援は熱気がすごく、ホールを包み込んだ。
「がんばるぞ」ヒロヤスが私にそう言い、試合が始まった。
~一回戦負けだけはしないでおこうな~
前にヒロヤスが言った言葉が私の頭を過ぎる。
でも、そんなのもうまくは続かず、気付いた時には4-2で負けてしまった。
(ヒロヤス、怒ってないかな…。ほとんど私のミスだもん…)ブルーになっていく。