勝利~勝ちにこだわる男~
しまった!
あたしとした事が男に見とれちゃって!
「…っごほっ!で?何か用?」
小さく咳払いをして話す。
「てめぇ気に食わねぇんだよ。」
彼は眉間にシワを寄せて本当に迷惑だ。
と言わんばかりの表情をした。
「…は?」
「だから気に食わねぇ。」
「…何が?」
「全部だ。その面も、声も、喋り方も、
後、態度だ!態度!それから…」
「まっ、待ってよ!何なのあんた?
誰よ?つかあたしを初対面にして、
全否定してんじゃないわよ!」
あたしは気がつかなかった。
その時彼が、
「…初対面じゃねぇよ」
と小さく呟いていたなんて。