にゃんことわんこ
しかも……
「翔ちゃんだ」
翔ちゃんがガラスにくっつきながら私たちを見ていた。
「何してるんだろ?」
翔ちゃんの新しい遊びかな?
さほど気にせずまたショートケーキを頬張る。
うん、やっぱり美味しい。
「夢先輩。どうにかしましょうよ。何か食べる気失せるッス」
そーちゃんが暗く俯きながら言う。
まあ、確かに食べてるとこずっと見られてるのも落ち着けないか。
私はもう一度へばりつく翔ちゃんを見上げる。
何かちょっと涙目に見える。
ケーキ食べたいのかな?
だったらしょうがない。一緒に食べさせてあげるか。
ちょいちょいと左手の指でこまねき、こっちに来るように合図を送った。