にゃんことわんこ
悩むわんこ
今日は何の日だ。
目の前にいる女性を見て何度も問いかける。
「久しぶり」
「あ……お久しぶりです」
家の前にいる彼女は、半年前より少しだけ大人びていた。
制服もセーラー服からブレザーを着ていて、肩にかかる程度だったさらさらのストレートな髪は肩を超えるまでになっていた。
「どうしたんですか?急に」
「んー。久々に藤と話したくって。ダメかな?」
俺はこの笑顔にいつも首を縦に振ってしまう。
まるで大人が子供をあやすように頼んでくる。
素直な子供がうんって言うのを知っていてその返事を待つようにお願してくる。