にゃんことわんこ
告白って……。
失恋したってことか?
しかも2度目。
その回数からすごく好きだったんだと胸が微かに痛んだ。
「あ~。ごめんね。困るよね。こんな話急にされても」
何も言わない俺が困ってると感じたのか、ぴょんっとブランコ飛び降りた。
「優しくしてくれてありがとう。じゃあね」
そう言って、まだ赤い目をした彼女は俺から離れようとした。
そのまま、そこで別れれば良かったんだ。
なのに俺は何故か帰ろうとする彼女の腕を掴んでいた。
驚いて見上げる瞳は憂いを帯びて、俺はその魔力に引き込まれてしまった。
「もっと話、聞きますよ。また、悲しい時はいつでも俺を尋ねていいですから」
この時の言葉を俺は後悔していない。
だけど、たまに想像する。
違う言葉をかけていたら、深入りしなければ、苦しい思いをしなかったのではないかと。