にゃんことわんこ

そうして、たまに彼女とはその公園で会うようになった。



いつも無理に笑ってる彼女を元気づけたい。



もっと、心から笑って欲しい。



あいつのことを忘れて欲しい。



その気持ちが募っていき、泣いてる彼女に告白した。



最初は悩んでいたようだけど、彼女自身も苦しかったのだろう頷いてくれた。



代わりでもいい。
俺が忘れさせてやる。
俺が……幸せにする。



そんな夢みてた。
本当に中学生だった。



必死に背伸びしてつき合ってたけど、彼女が真剣に俺を男として見ることはなかった。



結局、『ごめんね。藤のこと、好きになれない』って振られた。



やっぱり最後も彼女は泣いていた。




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