にゃんことわんこ
揺れるわんこ
「で、何故か家まで送らされたわけだ?」
「ああ」
楽しむようにで草汰が笑う。
「ブッ…そりゃ傑作だ。先輩も可笑しいけど
送らされてる藤も藤だよな」
意味分かんねーって笑ってるけど、
一番訳が分からないのは俺だっつの。
別れ際の先輩の『また明日ねー』っと言った言葉が恐ろしい。
まさか今日も一緒に帰るつもりなのか?
そのまましばらく草汰とくだらない話をしていた。
今日は珍しく部活は休みで、放課後の教室に俺と草汰の声だけが響く。
その時だった。
タッタッタッ
小さな足音が聞こえてきた。
足音はだんだんと近づいてくる。