にゃんことわんこ
しかもその眼が本気で、怖いんですけど……。
「藤く……」
「さあ、ケーキ食べましょうか。ケーキ」
先輩の言葉を遮ってケーキに手を伸ばす。
構ってらんねえ。マジで。
先輩はまだうるうるこっち見てる。
重い……がっつり見てて重い。
目を合わせないよう必死に先輩の手作りという箱を開ける。
先輩に目力に必死に耐える。
あと少しだ。あと少し。
「……ゔッ」
箱のを開けた瞬間、俺は鼻を摘んだ。
なんだこれ。
形はケーキ。
盛り付けも悪くない。
よく出来てると思う。
しかし乗ってる物は明らかにケーキにのせるものじゃない。