にゃんことわんこ
わんことライバル
「って感じだけど……」
夕日が教室を照らして赤く染まる。
そんな中、目の前の少年は前屈みになり腹をかかえている。
「草汰!!いい加減笑うのやめろよっ」
「だ、だっておまっ、お前アホ……ブフッすぎんだもん」
机をバシバシ叩いて目尻に涙を浮かべている。
どんだけ笑えば気がすぎんだよ。
昨日の話を草汰に話すなりこれだ。
ケーキが出てきたあたりから笑いっぱなし。
友達の不幸がそんなに楽しいか。
「でもまあ……」
草汰が目尻の涙を拭う。
「藤もさ、なんだかんだ先輩のこと気にいってんじゃん」
「はあ?」
どこをどお取ればそんな風に見えんだよ。