にゃんことわんこ
「放課後も一緒に帰るし、自分しかいない部屋にあげるし、
ましてや明らかに不味そうなケーキを自分から食わんよ」
「いやだから、あんな先輩だそ?逃げるの無理だろ」
「そうか?
藤なら頭いいんだからなんだかんだ理由つけて逃げられると思うぞ」
いや、あの先輩からは逃げられねえよ。
上手い理由つけたって引っ付いてくるし、一回逃げ切れても何度でもやってくる。
そんなん慣れるまで諦めるしかないだろ。
「ま、でもさ。
堅物の藤にはお似合いなんじゃね、あの先輩」
「どこが」
「夢先輩を応援しちゃうな~。
藤がどれくらいで落ちるか楽しみだな」
「落ちねえよ」