にゃんことわんこ
幼なじみの私は、
チャイムを鳴らさなくても一階にいたおばさんに一言声をかければそのまま上がれる。
いつもみたいにすぐに二階の翔ちゃんの部屋を目指す。
「翔ちゃーんっ」
「ゆ、夢!?」
ベットに転がっていた翔ちゃんは
私の姿をみるなり慌てて起き上がって何かを後ろに隠した。
けど、そんなの気にしてる場合じゃない。
聞きたいこと聞かなきゃ。
ベットに飛び乗り翔ちゃんの隣に座る。
「我慢の仕方教えてっ」
「が、我慢!?」
カーッと少年の顔が見る見る赤くなる。
「一応聞くけど……何の?」
「もちろん藤くんに対する自分の欲求だよ」
「よ、欲求!?」
後ろにあった手を鼻に持って行く。
相変わらずわけのわからない翔ちゃんの行動。