にゃんことわんこ
ドアを勢いよく開け部屋を飛び出す。
「あら夢ちゃん。もう帰るの?」
階段を駆け降り、靴を履き替えてる途中でおばさんに尋ねられる。
私は深く頷き手を振り家を飛び出した。
そっか、あれが翔ちゃん流の我慢の方法か。
自分の部屋に戻るなりさっきの光景をもう一度頭に浮かべる。
『独り言』
『自分の世界に入る』
そっかそっか。
そういえば翔ちゃんっていつもそんな感じだ。
フフッと変な笑いがこみ上げる。
答えがわかればあとは簡単。
待ってて藤くん。
明日から私は藤くんの為の女の子になるからね。
作戦決行だー。