にゃんことわんこ
……が、どうやら簡単に事は終わらないようだ。
「やあ、藤くん」
待ってましたと言わんばかりに仁王立ちした先輩が俺の前に立ちはだかる。
ってかずっと仁王立ちして待ってるとか恥ずかしくないのか。
校門をくぐる生徒がチラチラ見てるし。
そんな変な2人に朝から挟まれるし絡まれるとか何の罰ゲームだよ、これ。
「何か……ご用ですか?」
一応丁寧に返事を返す。
その問いに、翔先輩は静かに口元を緩めた。
「いい質問だ」
いや、別にいい質問したつもりはない。
「ちょっとお兄さん聞きたいことがあるんだよね」