にゃんことわんこ
すると、
「あっ、藤くん発見」
って、ひょっこり見覚えのある奴が顔をだした。
……昼間の女。
昼間とは違い長い髪を少しだけとって、高めに縛っている。
何で俺の名前知ってんだよ。
クラスも知ってるし。
マジでやばいだろコイツ。
「お、藤の友達か?じゃあ紹介……」
ガシッ。
草汰の首を腕で捕まえて後ろのドアへ急ぐ。
「お、おい」
「逃げるぞ。昼間の変な女だよ」
「はあ?お前覚えてないって……」
「見たら思い出したんだよ」
早く逃げねえと。
名前は知ってるは王子さまとか言うは、深く関わらない方がいい。
気づかないふりだ。
面倒なことに巻き込まれたくねえし。