ぽ え む ‐ 部活・学校 ‐
先生



「先生」



中学を卒業して

新しい生活にも慣れた5月



ふと会いたくなるのは

あなた



今あなたは何をしてますか?



『先生』と呼んでいた3年間


結局


気持ちも伝えられないまま




卒業してからは


ただ忘れようと


毎日頑張ったよ





高校で出会ったたくさんの人


仲良しの友達もできたし

信じられる先生もできたけど



やっぱり

あなたを忘れられない




もう私の居場所じゃないんだと

わかってるのに



もう戻れるわけはないのに



向かった先は懐かしい場所




校庭で


部活を教えているあなた





振り向いた





まだ私はあなたの生徒ですか



まだ『先生』と呼んでもいいんですか





笑顔で手を振ってみるけれど


心の中は不安だらけ






変わらない笑顔で手を振り返すあなた



私の名前を呼んで



そして

走ってきてくれた




喜んでくれた


手を握ってくれた





元気でやってるかと


肩を叩いてくれた




溢れる涙隠し


背を向けた私に

また来いよと優しく言ったあなた




やっぱりあなただけが好き




無理して忘れようとしてた日々が

切なく風に乗って飛んでいく




もう頑張らない


無理して忘れようとなんてしない




だって

だって


こんなにも先生が好きだから











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