だいすき
「麻里乃と竜也くんってほんとに仲がいいよね!?いいなぁ。幼なじみ」

「何で?どこがいいの?」

「だって竜也くんって、何でもできるし、やさしいじゃん!」

「あれのどこが?」

「やさしいよ~!笑顔もキュンッ❤ってきちゃうしーー!!」

竜也は、ほんとはやさしくないって!!

みんなは、ほんとの竜也を知らないんだよ~!



クラスの女子が騒ぎだした。

「どうしたんですか?竜也様?」

「麻里乃いる?」

「えっ。いますけど・・・。」

「呼んでくれない?」

「分かりました。」

聞こえてくるお嬢様・玲奈と竜也の会話。

なんか、私に用があるらしい・・・。

「麻里乃ちゃん、竜也様がお呼びよ!!」

「ありがと。」


「何?」

「もうすぐ母の日だろ?俺の分も買っといて!」

「はぁ?なんで私が?」

「いいだろ!幼なじみだし。」

「・・・てか、そんなことメールで言えばいいじゃん!」

「何で?」

「何でって・・・」

女子達の視線が怖いからなんて言えるわけないでしょっ!!

「まっ、いいや。よろしく!じゃあな」

ほんとに竜也は、モテる。

幼なじみは、ある意味けっこうつらい・・・

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