恋愛クリニック部【修正中】
簡潔に言い放ち、涙目になりながら下を向いている部長を置いてスタスタと歩きだした。
部長はそんな山田の後を小走りで追いかけてはオモチャ屋さんを振り返り、再び山田を追った。
山田は制服のズボンの右ポケットから棒のついた飴を取り出し、円を描くようにフンワリと部長に投げた。
「…え?……っうわ!」
あたふたと投げられた飴を何とか受け取り、満面の笑顔で山田を見た。
「ありがとうっ!」
対して山田は皮肉な笑顔で、
「オモチャを買うのに比べると安いものですよ。」
と中指でメガネを押し上げながら言った。
━━その頃、恋愛クリニック部学校組はというと…
「あ〜!!私もダルマちゃん見たい〜!!」
美鈴は大声で叫ぶとソファーに横になった。
「…そんなこと言ったって、仕方ないだろ?
お前、目があり得ないほど腫れてんだから…」
中井は美鈴の顔を見て
「ぷっ…」
と小さく笑ってから、テレビへと目線を戻した。
「あっ!今笑ったでしょ?
すごい失礼!!」
昨日、ボロボロと涙を流したせいで、今朝、目を覚ますと目があり得ないほど腫れ上がっていたのだった。