恋愛クリニック部【修正中】
「ん〜…私の家族か…」


あれこれ考えているうちにミノルが口を開いた。


教えてくれるのか?




「…私の家族はねぇ…バラバラなの。」


意味がよくわからなかった。



「お父さんは普通のサラリーマン。
でも転勤が多くて、今まで7回も引っ越した。
おかげで友達の量はハンパないけど、1ヶ月や2ヶ月しかいなかった転校生なんて記憶に残らないだろうね。」



クスクス笑うミノルは何だか寂しそうで、それでも笑っているから…なんだか悲しくなってきた。


「それから…お母さん……………。
あの人は…かなり弱い人だった。変わっていく環境に耐えられなくて、ついていけなくて……死んじゃった」



ズキン!心臓がこれまでにないくらい痛む。

どうしてミノルは笑ってられるの?



「しかも、私の目の前で首吊ってた。
バカだよねぇ〜。」



この時になってようやく本当のミノルに会えたような気がした。

いつも明るい笑顔で、俺をひっぱっていってくれた彼女の本当の姿。



時には笑顔に、違和感を感じることもあったが、男らしい彼女は泣くのを我慢していたんだ。


平気な振りをして遊んでいたんだ。
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