恋愛クリニック部【修正中】

「………なんでタケが泣いてんのさ」



そんなの、だって…
「だって…うぐっ！
ミノル………えぐっ…うぐっ………僕、知らなくて……うぐっ…」



ボロボロと落ちる涙を手の甲で乱暴に拭うが、涙は止まることはなかった。


「言ってないんだから、知らないに決まってるじゃん。」


ミノルは手を僕の頭にポンと乗せニカっと歯を見せて笑って見せた。




なんで？なんで、今も笑っていられるの？



「……なんで…っぐ…笑ってられる…の？
……泣いても…いいんだよ？」



泣きじゃくる俺を困ったように見ていたミノルは

「泣けないよ。もう私は泣けないの。」



と頭をポンポンとリズムよく優しく叩いてくれた。



何でミノルが泣けないのかはわからない。


だけど、このとき、僕は初めて女としてミノルを守りたいと思った。





いつかミノルが泣ける日がきたら、その時は俺がそばにいたい。


もし、ミノルが泣きたくなったら、その時は俺がミノルの頭をポンポンと叩いてやり、めいいっぱい泣かせてやりたい。




泣きじゃくる頭の中でそんなことを考えていた。