恋愛クリニック部【修正中】


…その重い空気を破ったのは…

「…ん〜……」

と伸びをする美鈴先輩の声だった。



美鈴先輩が起きると、中井先輩、部長…そして2階から、インテリメガネ山田が次々と目を覚ました。


そして、山田先輩が昨日何時間もかけて作ったカレーを、やっと今日、朝食として食べることにした。


ご飯を盛り付け、カレーをトローリとかけ、スプーンを並べてようやく食べられる。

そう思っていた。


その時、青木先輩と双葉先輩が帰ってきた。



今まで、2人がどこへ行っていたのかも、あの後何を話したのかも、どうなったのかもわからないし、2人はどこかぎこちなかった。



俯いた顔を上げた双葉先輩の目は赤く潤んでいる。

…きっと泣いたんだと思う。



…ということは、やっぱりあのまま“婚約解消”という結果になったんだろう。



双葉先輩の目が赤くて泣いたというのは見れば明らかにわかるのに…。




それなのに、ここにいる先輩たちは気にもとめない様子で食事を楽しんでいた。
< 154 / 254 >

この作品をシェア

pagetop