恋愛クリニック部【修正中】

「…なんですか、それ。
…私は、ただ…双葉先輩の力になりたいから…
部長は何であの2人に冷たくするんですか?
いつもなら、優しく聞いてあげるじゃないですか。
なんで2人には聞こうとしないんですか?」


やばい。声が震える。


無責任だという怒りと、部長の声がやけに冷たく聞こて責められているようで悲しくなってきたから。


50メートルという短い距離がとても長く感じる。



「…朋さん。双葉さんはアナタに助けてほしいと言いましたか?」


「えっ?」


「学校にいると、相談に来られる方は皆さん“助けてほしい”という思いで来られるのが前提ですよね?

助けてほしくないのにわざわざ来る人なんていませんし。」


それはわかる。



「でも、双葉さんの場合は違います。
彼女は“聞いてほしい”とは一言も言ってません。
もちろん、私もどうにかしたいですよ?
でも、彼女が望まないことはしてはいけません。
私たちは相談者が望まなければ動けないんですよ。」
< 161 / 254 >

この作品をシェア

pagetop