恋愛クリニック部【修正中】
私のことを好きになる余裕は彼にはない。
それがハッキリわかった。
彼は最初から彼女のことしか見ていなかったんだ。
始めから私のことは名字で呼んでいたけど、彼女は思い起こせば昔から名前で呼ばれてたし。
彼女とケンカした後、私と話していて楽しそうに笑う彼は、実は…彼女と口ケンカをしたから笑顔になっていたんだ。
彼女のことを更に知って、楽しくて、うれしくて笑顔になっていただけなんだ。
私と話していたからじゃない。
それに、さっきからチラチラと携帯を見るのは彼女のことを気にしているからなんでしょ?
何ヶ月もアナタのこと見てきたから、それぐらいわかるわ。
「……じゃ、もう帰りましょうか」
この一言が私にできる彼への優しさ。
そうでしょ?
「おう!じゃ、また学校でな」
彼は携帯で電話をかけながら歩いて行った。
きっと今頃、彼女に“今終わったんだ”とか報告しているんだろうな。