恋愛クリニック部【修正中】
一人になった私はこの前歩いた町並みへと向かった。
ただ…なんとなくだけど、あの大きなクリスマスツリーをもう一度見たくなったのだ。
悲しくなんかない。
私は、もっと可愛くなって、彼よりも素敵な男性と付き合って…いつか、このクリスマスツリーを一緒に見るんだから。
だから悲しくなんか…ない。
「深雪!!」
振り向くとそこには友人がいた。
吐く息は白く、呼吸が荒い。
きっと走ってきてくれたんだ。
「寝るって言ってたじゃん」
友人は息を弾ませながら
「…そう思ったんだけど…ハァ……やっぱり心配じゃん」
と笑った。
「私、今度こそ諦めるからね」
友人に向かって微笑んだ。
そう、これは悲しいんじゃない。
嬉しいことなんだ。
だって、友人の…彼女の優しさ、暖かさを実感することができたのだから。