恋愛クリニック部【修正中】


「ぐず……うぐっ……僕たちは…
今日…この学校を卒業します。…この3年間…えぐっ……先生方には本当にお世話になりました」



卒業生代表の挨拶を読む、この人物は恋愛クリニック部のマスコット的存在である部長だった。



先生、在校生、保護者が見守る中、部長は大舞台で大粒の涙をボロボロと流し、ある意味全員の注目を浴びていた。




「…まさか、部長が卒業生答辞を読むなんて」



誰も止めなかったのだろうか…。

と体育館を囲うようにして壁に立っている先生に目をやると、なんと!!ほぼ全教師が涙を流しているではないか。




「まじで?!」


確かに卒業式というのはウルッときてしまうものだけど、ここまで涙を垂れ流す卒業生代表と教師を見たことがない。




「…はっ!!」


よくよく耳を澄ますと後ろの保護者席からも鼻をすする音が聞こえる。



なんだコレは?!
あれか?!

1人が泣いたら、それを見ていた奴らがつられて泣いてしまうという…もらい泣きというやつか?!
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