恋愛クリニック部【修正中】


「それから……ぐずっ……今まで、後輩の皆様にも…お世話に…えぐえぐ…」


そうか。この涙は私たち後輩に対する涙なんだ。


…いつもそうだった。

涙を惜しむことなく流す彼は……部長は、私たち、後輩を大事にしてくれていた。



半ば、強制的に入らされた部活で、落ち込んだ私と宮城を気にかけてくれたのは他でもない部長だった。



能天気そうなくらい脳内フワフワしていて、何も考えていなさそうだけど、本当は部員のことをしっかり考えていて、芯が強い人だ。



泣き虫で、だまされやすくて、お調子者で…でもそんな部長の犬のような笑顔にはいつも癒された。



いつも、部を支えてくれたのは部長だったんだ。


「………ふっ……」


もう会えない。

そう思うと胸の奥からギュウ〜と締め付けられ、
涙が零れ落ちる。



あんな部長でもいなくなると困る。


「……ふぇ〜………」



インテリメガネも部長もいなくなる。



憎たらしいほど意地悪な笑顔を向けメガネを中指でクイっとあげる。

そんなインテリメガネもいなくなるんだ。
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