恋愛クリニック部【修正中】
式も涙…涙で終わり、体育館から校門までの距離を在校生全員で一本の道を作り、卒業生が出てくるのを待っていた。
この時に在校生はお世話になった先輩に花束や色紙を渡すことになっている。
「中井先輩!!」
私は中井先輩の姿を探した。
恋愛クリニック部は2つのグループに分かれて先輩に花を渡すことにしていた。
部長グループは私と中井先輩。
インテリメガネグループは、宮城と美鈴先輩と青木先輩。
「朋ちゃん!!花束持った?」
色紙を持った中井先輩が心配そうに訊ねてくる。
「もちろん♪」
中井先輩の鼻先に可愛らしいピンクと黄色の花束を差し出して見せる。
「なんか、朋ちゃんが持ってたら、ブーケみたいだね」
穏やかに微笑む中井先輩に思わず赤面する。
ブーケって…結婚式の??
いつか…宮城と……
なんて妄想に入り込みそうになった時だった。
「卒業生が出てきた!!」
わぁぁぁぁぁと周りの声がうるさくて、部長の姿を探すのに必死で…色んな人が目の前を行ったり来たり。
滅多に人に酔わないのだが、これは無理かもしれない。