恋愛クリニック部【修正中】



「…あっ!!山田先輩だ!!」


中井先輩の声を聞き、中井先輩の視線をたどると、そこには色紙をもらう山田先輩と花束を手に持つ美鈴先輩が涙を流している姿があった。


みんな悲しいんだ。


永遠の別れじゃない。

そんなのわかってる。

だけど、涙が出るのは…離れたくないからなんだ。



涙を流す、美鈴先輩や青木先輩、宮城の姿をみると、こっちもまた胸の奥に暖かいものを感じた。



「部長!!!」


部長の姿を見て走り出す中井先輩の後を追いかけ、犬のような笑顔を見せる部長の元へと走った。



「部長!!これ、みんなで書いた色紙です」


中井先輩が手に持っていた色紙を文字が見えるようにして部長に渡す。



「ありがとう」


「これ…お花です…」


コレを渡したら最後になっちゃう。



「…ぶ…部長〜…」


涙よ止まれ。
部長が笑ってるのに、泣いちゃいけないだろう?



「…朋さん、ありがとうございます」


部長は左手で私の涙をすくった。



「式の最中、君が初めて部に来たときのことを思い出しましたよ」



「へ?!」
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