恋愛クリニック部【修正中】


返事は決まってる。


「もちろんです!!」


その返事を聞いた部長はニコリと微笑み
「また後で」
と言って歩き出した。



その背中はいつもの部長らしくなく、頼れる背中だった。




放課後、私たちは部室の前にいた。


今日は卒業式のため、部活は禁止だ。


そのため、部室に入ることができないのだ。



「さてと、みんな揃いましたね?」


部長が全員の顔を見回し確認する。




「…部長…今更ですが、なんで留年しなかったんですか?」

中井先輩が訊ねる。


「うぇ?!なんでって言われましても…日ごろの行いでしょうか??」


実力だと思いますけど…
行いにしてもいいんですか?



「さて、今日、ここに来ていただいたのは…みんなで行きたい場所があったからです」


「どこですか??」


「…行ってからのお楽しみです」


ニコリと笑う部長は、子供のようにイタズラな笑みだった。






…しばらく学内を歩くと、1本の大きな桜の木が見えてきた。

ザワザワと桜が笑いかける。
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