恋愛クリニック部【修正中】
「…ごめんなぁ……お前の苦しみにも気付いてやれず…俺は……」
妻は涙を流す俺の頭をヨシヨシと撫でていた。
「私もごめんなさい。
私…逃げてた。あの子がいなくなったことを受け入れられなくて、忘れるって方法で逃げてた。
…ごめんなさい」
……聞き間違いかと思った。
でも目を見開く俺の目の前には、涙を一筋流して微笑む、あの頃の妻がいた。
「…き……記憶…」
驚いたあまり、涙が止まる俺に彼女は…
「桜を見ていたら…思い出したの。
絆の樹の下でアナタが守ると言ってくれたことも。
私はアナタの傍で笑うって誓ったことも…
…ねぇ!これから、あの子のお墓に連れて行ってくれない?
いつまでも、こんな調子じゃ、あの子が心配しちゃうもんね。元気な姿見せたいの…」
と元気いっぱいに笑って言った。