恋愛クリニック部【修正中】
懐かしそうにジロジロと全身を隙間なく見られてる気がする。


「う〜ん?高校生??いや、中学生かな?」

「中2」

「そうか。大きくなって…」

「あはは!何それ?
賢ちゃん親戚のおっさんみたいだよ?」

「ばーか!
社交辞令だよ!しゃーこーじれー!
あっ!ガキには難しいかな?すまんねぇ〜。」

「やっぱり、おっさんみたい(笑)」

「っんな?!
これだから最近の若者は!!」

「あはは!若者!」



こんなに笑ったのは何年ぶりだろう。


私を笑顔にしてくれるのはいつも賢ちゃんだ。


じわっ……

目が熱くなる。




私は賢ちゃんに、こんな姿見られたくなくて後ろを向いた。



賢ちゃんは何も言わなかった。

きっと泣いているってわかっていたんだと思う。


私はそんな賢ちゃんの優しさに甘えたんだ。








あれから何分が過ぎただろうか。


私と賢ちゃんはずっと一言も話さなかった。





沈黙を破ったのは賢ちゃんだった。
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