恋愛クリニック部【修正中】
ありがとう。賢ちゃん!
このネックレスは一生の宝物だ。
両手でギュッと握りしめる。
言うなら今しかない。
ずっとずっと大好きだよって…
あふれ出す想いを吐き出したい。
聞いてほしい。私の言葉を…
「け、賢ちゃ…」
「気に入ってもらえてよかった。実はそれ嫁が選んだんだ。」
雪のように白い歯が微かに見える。
「賢ちゃん?」
嫁って?
「俺…今月結婚するんだ」
真っ白だ。何もかも…
その後のことはよく覚えていない。
多分「おめでとう」と言って帰ってきたような気がする。
その日を境に私は公園に行くことも賢ちゃんを待つこともやめた。
報われない想いをいつまでも引きずるようなことしたくない
だったら初めからなかったように隠せばいい
そうすればいつかは消えるだろう
賢ちゃんへの気持ちも思い出も…全て消えてしまえばいい。
何もかも…消えてしまえばいい…