恋愛クリニック部【修正中】
それから一年が過ぎた。
あんなに綺麗だったイルミネーションは春になる頃には取り外され、2人の場所だった公園はサクラでいっぱいになった。

サクラが散る頃、私は自分が中学3年生だという自覚が芽生え勉強に没頭するようになった。


夏になるとセミの声がうるさくて、秋になるとドングリが公園に落ちているのを見つけた。


そして…また、あの季節になる。


一年もたったんだ。

賢ちゃんへの想いなんて消えている…わけなかった。


隠せば隠すほど、気持ちは前よりも膨らんでいた。


こんな気持ち…どうすればいいのかわからない。


邪魔なだけなのに、それでも何故か消すことができなかった。



久々に公園に行ってみようかな?


賢ちゃんに会う、あの時間までに帰れば会うことはない。



寒い冬の夕方…

勉強の息抜きと自分に言い聞かせ公園に入る。



自分の白い息がより寒さを強調しているようだ。


懐かしい公園…


あのベンチで賢ちゃんに声をかけられたんだっけ…


賢ちゃん…

大好きな人。



今頃、奥さんのことを考えながら仕事をがんばってるのかな?


賢ちゃん…

伝えたいのに届かない言葉があるよ…
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