恋愛クリニック部【修正中】
美鈴先輩の眼差し、声色…そのどれもが懐かしそうに、愛おしそうに話すから、私は本当の話だと思っていた。
が、それは…
『嘘
からかっただけ』
その言葉にチクンと胸が痛んだ。
「さてとっ!今日もお客さん来ますかねぇ?」
「部長!?いつの間に??」
「えっ?最初からいましたよ??」
「どこに??」
「部長席にですよ!!
ずっとここに座ってました!」
部長席は今、私たちがいる席から5メートルも離れていない。
「全然気付かなかった。」
「部長って存在うす…」
口々に言う私と美鈴先輩に部長は泣きそうになっていた。
部長席に体育座りをし、グズグズと鼻をすすっている音が聞こえる。
そんな部長に美鈴先輩は子供のように無邪気に笑っていた。
さっきの話…本当なのか嘘なのか…
ふと美鈴先輩の首に何か輝く物が見えた。
よく見てみると美鈴先輩の首もとにはキラキラとハートのネックレスが輝いているのが見えた。
あれは、賢ちゃんにもらったネックレスだろうか?