恋愛クリニック部【修正中】
意外な相談者
「み…宮城〜!部室行こう?」
「あっ……うん…」
この空間だけは何とも言えない空気が流れていた。
焦れったいような…恥ずかしいような…初々しいような空気だった。
バスケ部を強制退部させられたが、文句なく今の部活に参加できるのは、ぶっちゃけ宮城と……彼氏と同じ部だからだろう。
「今日は人来るかな?」
「来ないんじゃねーの?」
部活はお客様が来てこそ活動できる。
お客様が来なければ部室でマンガ読んだりお喋りしたりして時間を潰す。
「なっ!なぁ…朋?」
「ん?何?」
「な、なな、なま…」
「!?
とりあえず落ち着こうよ、宮城(笑)」
「ななっ!なま……」
「あれ?誰だろう……」
よく見ると部室の前に私服を着た女性が立っている。
肌が真っ白で、髪が長く、『儚げ』という言葉が似合う。
朋と宮城は女性に近づき、背中に向かって話しかけた。
「あの〜?恋愛クリニック部に用ですか?」
女性はビクッと体を震わせてから、恐る恐る振り返った。
その動作はなんだかウサギのようで可愛い…
「あの…あなた達は?」
「私たちは…クリニック部の部員です。」