恋愛クリニック部【修正中】
その後も部室内で犬とじゃれ合おうとする朋を、無理矢理イスに座らせ、ロープで縛り付けたり、犬を朋の目の届かないところへ連れていったりして、部長はせっせと動いていた。
正直、部活どころではない。
「…ぜーはー……ぜー…はー…
こういう時に限って何故誰も来ないんだ…」
最年長の部長はもう…体力の限界だった。
ぎぃ〜…………
「遅れまし……………………。
何ですか?これ?」
部長の救世主として現れたのは…
「龍〜!!!!」
病弱なマッチョ、青木だった。
青木は鼻をクンクンと音を立てて嗅ぎ始めた。
「………なんか…獣臭いんですけど…」
「さすが龍だっ!
よくわかったねぇ♪見てくれっ!今ちょうど困っていたところ…なん…だ…。
龍?どうした??」
青木は目をこれでもかっ!という程見開き、大きな体を震わしていた。
青木の視線の先には一匹の可愛いワンちゃんがいた。
部長は正直嫌な予感がしていた。
案外、こんなときは当たる。
「…あ〜…龍?
…まさかとは思うが、もしかして………」
「ぶ…部長。俺…いや、僕…犬が苦手なんです。」