キミノタメノアイノウタ
駅前の…あの歩道橋。
俺はなんの変哲もない歩道橋に通いつめている。
何でだろう。
…もうよくわからない。
歩道橋は人でごった返していた。
あの日…あいつが座っていた場所に立ち尽くす。
道行く人は俺を避けるように通り過ぎていった。
(今日もいない…)
嬉しいような悲しいような気持ちが湧き上がる。
……情けない。
心のどこかでホッとしているのだ。
そんな自分を認識するたびに嫌気がさす。