キミノタメノアイノウタ
きっと俺は後悔しない。
……この小さなドアの先にあるのは無限に広がる可能性だから。
「ようこそ、azureへ」
侑隆とハル、そしてユキが俺を迎えてくれた。
ユキのことはこの時点では知らず、演奏が無事に終わった後紹介されたのだった。
侑隆に試されるように飛び入りで参加したステージは大成功を収めた。
誰かと一緒になって音楽を奏でるのは初めてだった。
ひとりでピアノを弾いているときよりもずっと楽しくて、俺はハルと歌うことに夢中になった。
とにかく。
こうして俺は再び音楽の世界に足を踏み入れた。