キミノタメノアイノウタ
「ねえ!!綿あめ!!」
「わかったよ!!」
奏芽が呆れながら返事をする。
綿あめの屋台は直ぐに見つかった。
……なぜならば子供が長蛇の列を作っていたからだ。
「うわ…見事に子供ばっか…」
灯吾が呆然とキャッキャと騒ぐ子供達を眺めていた。
「並ぶの…?」
(これ…ちょっと恥ずかしくない?)
子供に混じって高校生が並ぶ光景は想像するだけで笑えた。
「俺、一緒に並ぶの絶対いやだからな!!」
「もう、良いわよ!!奏芽には頼まないから!!灯吾さんと一緒に並ぶもん!!」
「へ?」
いきなり腕を掴まれた灯吾が目をパチクリとさせている。