キミノタメノアイノウタ

「ねえ!!綿あめ!!」

「わかったよ!!」

奏芽が呆れながら返事をする。

綿あめの屋台は直ぐに見つかった。

……なぜならば子供が長蛇の列を作っていたからだ。

「うわ…見事に子供ばっか…」

灯吾が呆然とキャッキャと騒ぐ子供達を眺めていた。

「並ぶの…?」

(これ…ちょっと恥ずかしくない?)

子供に混じって高校生が並ぶ光景は想像するだけで笑えた。

「俺、一緒に並ぶの絶対いやだからな!!」

「もう、良いわよ!!奏芽には頼まないから!!灯吾さんと一緒に並ぶもん!!」

「へ?」

いきなり腕を掴まれた灯吾が目をパチクリとさせている。

< 254 / 409 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop