キミノタメノアイノウタ

私はこの時、初めて願った。

どうか…神様。

……本当にこの世にいるのなら、これ以上灯吾から大切なものを奪わないでください。

灯吾から歌をとらないで。

どうか…どうか…。

……私ならなんだってするから。

灯吾の声を元に戻して。

灯吾は私の希望だから。

……灯吾の歌声だけは私にとって一生消えない真実だから。

声にならない…叫びだった。

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