キミノタメノアイノウタ

…それは、ハルとの別れを意味していた。

俺がハルからもらった生まれて初めての手紙を胸に抱きしめた。

ハル…。

ハルっ…。

ハル…っ…!!

俺は手紙が置いてあったテーブルに手をついてその場に崩れ落ちた。

どうして…?

どうして…っ…!!

ユキがいないとダメだった?

俺じゃハルを支えることは出来なかったのか?

ハルにとってユキは…歌うことよりも大事だった?

俺は。

…陽だまりのようなハルのことが大好きだった。

俺のことを好きになって欲しいなんて微塵も思ってなかった。

ユキを忘れて欲しいなんて思ってなかった。

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